壁掛けにする、その下はフロートにする。そこまでは決まったとします。
決まっていないのは、コードをどこへ通すかだけ。
その一点が、壁を仕上げたあとでは動かせなくなります。
フロートテレビボードの配線隠しは、家具を選ぶ話ではありません。壁を決める話と同じ場で進みます。Cielフロートテレビボードの商品ページには、こんな一文が置かれています。
「専門業者と壁補強、配線位置等を確認いただき設置してください」
壁の補強と配線位置が、同じ一文に並んでいるわけですね。
施工の前に決めておくのは6項目です。通し方、端子の位置、取り付け高さ、機器の置き場所、リモコンの操作方法、配送と施工の段取り。この6つを紙に書き出せば、打ち合わせはそのまま進むでしょう。
この記事で使う数字と文言は、商品ページの記載をそのまま引きます。対象はCielフロートテレビボード180cm・200cmと、Cielサイドボード フロートタイプ。いずれも2026年9月23日時点の記載です。工事の手順と、施工費や工事費の相場は扱いません。出典のない数字は書きません。
目次
配線が隠れるかどうかは、ボードを選ぶ前ではなく壁を決めるときに決まる
フロートテレビボードの配線隠しとは、コードの通り道と、機器・コンセントの位置を施工の前に決めておくことです。家具の機能というより、壁の計画の一部と考えたほうが近いでしょう。
壁を仕上げてからでは、通り道の選択肢が狭まる
フロートにすると、床から浮いた分だけ壁がよく見えます。ボードの下に隠れるものがないため、コードは壁の上で目立ちやすくなるでしょう。
通り道を壁の内部に取るなら、壁に手を入れられる時期に決めておく必要があります。仕上げが終わってからでは、選べる方法が狭まるかもしれません。
商品ページの注意事項にも、壁・躯体への施工および工事を伴う商品だと書かれています。壁側の工事とセットで考える商品です。
商品を選ぶ段階では、配線の話が出てこない
家具を選ぶときに見るのは、幅と色と収納です。配線は、その画面に出てきません。知らなくて当然の順番でしょう。
ところが施工についての案内には「専門業者と壁補強、配線位置等を確認いただき設置してください」とあります。配線位置は、家具側ではなく施工側の決めごととして案内されています。
家具はショップで選び、壁は工務店と決める。打ち合わせの席が分かれていると、この一文は挟まる場所を失います。落ちやすいのは、いつも家具と壁の間でしょう。
この記事で決める6項目
先に結論を並べておきます。施工の前に決めるのは次の6つです。
- 配線の通し方(壁の中を通すか、壁の外で隠すか)
- コンセントとアンテナ端子の位置と数
- ボードを取り付ける高さと、テレビの位置との関係
- AV機器の台数と置き場所
- リモコンの操作方法
- 配送日と施工日の段取り
以降はこの順に、決め方と根拠を見ていきます。読み終えたときに、そのまま打ち合わせへ持っていける形になるはずですね。
通し方は2つ|壁の中に通すか、壁の外で隠すか

配線の通し方とは、コードを壁の内部へ経由させるか、壁の面に沿わせてカバーで覆うかの二択です。どちらを選べるかは、壁の状態と工事の時期で決まります。
壁の中に通す
壁の内部を経由させれば、テレビとボードの間にコードは出ません。見た目としては、いちばんすっきりする形でしょう。
ただ、壁に手を入れる作業が伴います。選べるのは、新築やリフォームで壁を触れる段階に限られるかもしれません。実際にできるかどうかは壁の構造によりますので、施工業者に確認してください。
この記事では、工事の手順にも費用にも踏み込みません。決めるのは「どちらにするか」と「いつ誰に相談するか」の2つです。
壁の外で隠す
壁の面にコードを沿わせ、カバーで覆う方法もあります。壁を開けないぶん、あとからでも選べる幅が残るでしょう。
見え方は、壁の色とボードの色との関係で変わります。カバーの色を壁に寄せて消すのか、ボードの面に沿わせて視線を切るのか。ここは仕上げの好みで分かれるところ。
どちらにしても、決める時期は同じです。壁の前にボードが浮く位置関係は、取り付けの前にしか動かせません。
どちらを選んでも、先に数えておくこと
通し方がまだ決まっていなくても、数えられるものがあります。機器の台数、必要な電源の口数、テレビとボードの上下の位置関係の3つです。
この3つが決まると、端子をどこに何口用意するかが絞られます。通し方の判断より先に手を付けられる部分ですね。
紙に書き出すのは、3分もかからない作業でしょう。打ち合わせの前に、この3つだけでも手元にそろえておいてください。
壁に付けない選択をするなら
壁の工事まではしたくない、という結論もあり得ます。その場合は、床に置くタイプへ戻る判断になるでしょう。
置き型のテレビボードには、背面に配線用の穴やコードスリットを備えたものがあります。置き型での選び方はテレビボードのおすすめ6選!選び方とあわせてご紹介にまとめてあります。ここから先は、壁に付ける前提で進めますね。
コンセントとアンテナ端子は、ボードに隠れる位置か外れる位置かで決める

端子の位置決めとは、テレビとボードの取り付け位置を先に置いて、そこへ電源とアンテナの口を合わせる作業です。ボードの裏に隠れるか、壁の面に見えたまま残るかが分かれ目になります。
本体の寸法から、隠れる範囲を出す
Cielフロートテレビボードの本体寸法は、200cmがW2000×D314×H200。180cmはW1800×D314×H200と記載されています。壁の前に浮くのは、高さ20cm・奥行31.4cmの帯ですね。
端子がこの帯の中に入れば、ボードの裏に隠れます。外れれば、壁の面に見えたままでしょう。図面にボードの位置を落として、端子の位置を重ねてみてください。
判断できるのは、この重ね合わせだけ。カタログの写真では、自宅の端子の高さまでは分かりません。
テレビ側とボード側で、必要な口が分かれる
電源が要るのはテレビだけではありません。ボードに収める機器にも、それぞれ電源が必要になります。
テレビの背面に要る口と、ボードの裏に要る口。この2か所を分けて数えておくと、打ち合わせで話が早く進むでしょう。アンテナ端子の位置も、同じように書き出しておきます。
ここで数え落としが出ると、あとから足すのは電気工事の相談になるでしょう。数える対象は、テレビ、レコーダー、ゲーム機、ルーター、サウンドバーと、意外に増えていくものですね。
端子を増やす・移すには電気工事が伴う
今ある端子の位置が合わないなら、増設や移設の相談になります。ここで一度、法律の定めを確認しておきましょう。
電気工事士法第三条第二項には、電気工事の作業についての定めがあります。第一種電気工事士または第二種電気工事士の免状の交付を受けている者でなければ、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業に従事してはならない、という内容です。保安上支障がないと認められる作業で、経済産業省令で定めるものは除かれます。
どの作業がこの定めに当たるかは、ここでは判断できません。増設や移設を考えているなら、施工業者や電気工事店を打ち合わせに含めておきましょう。
なお、取り付け高さそのものの決め方は別記事の担当です。ソファに座ったときの視線から高さを出す手順はテレビボードのサイズと高さの選び方|部屋とソファに合う失敗しない一台をご覧ください。端子の位置は、その高さが決まってから合わせる順番になりますね。
機器の置き場所|Cielフロートテレビボードの背面と背板でできること
機器の置き場所とは、レコーダーやゲーム機、ルーターを収める位置と、そこからコードをどこへ逃がすかの設計です。ここは、商品の構造で決まる部分が大きくなります。
背面は、配線等を通すために一部がオープン
商品画像には「テレビボードの背面は配線等を通すために一部をオープン仕様にしております」と記載があります。機器のコードを背面側へ逃がせる前提で、置き場所を考えられるでしょう。
どの範囲が背板で、どこが開いているか。商品ページの背面図に、その区分が図で示されています。機器の台数と置きたい位置が決まっていれば、図面との突き合わせはすぐ終わるでしょう。
背板がある部分は、ビスを打ち込める
同じ画像には「背板がある部分は全面ベタ芯構造となっておりますのでビス等を打ち込むことができます」とあります。背板の側に部材を留められる構造ということです。
ただし、何をどう留めてよいかは、壁と機器の条件で変わります。固定を考えているなら、図面を渡して施工業者に判断してもらってください。
あわせて、耐荷重の公称値は商品ページに記載がありません。重たいものを置いたり、相当の荷重をかけたりしないよう注意書きが添えられています。何kgまで載るかをここで数値で答えることはできません。
背面を見せる置き方をするときの注意
同じ背面仕様の説明には「※商品の構造上背面には一部タッカー跡が残ります」という注記もあります。壁に付けてしまえば見えない面ですが、知らずに現物を見ると戸惑うかもしれません。
背面が見える置き方を考えているなら、先に頭へ入れておきましょう。取り付けの位置を決める前に確認しておきたい部分でしょう。
テレビは壁側に付く前提
注意事項の図には「こちらの商品は、置き型のテレビには対応しておりません」と書かれています。テレビは壁に付く前提の商品ということですね。
つまり、テレビの電源とアンテナは壁側で完結させる形になります。ボードに収めるのは、テレビ以外の機器になります。この前提が崩れると、端子の位置決めそのものが変わってしまうでしょう。
ここで注意が1点あります。背面が一部オープンなのは、テレビボード(180cm・200cm)の仕様です。次に触れるサイドボード フロートタイプとは、背面の構造が違います。
扉を閉めるとリモコンが効かない|操作をどうするか先に決める
リモコンの中継とは、扉や引き出しの中に入れた機器へ、信号を別の経路で届ける仕組みのことです。収納の形を決める前に、毎日の操作の形を決めておきましょう。
商品ページに明記されている
備考欄には、扉や引き出しを閉めた状態ではリモコン操作ができないと書かれています。あわせて、リモコン中継器等の利用をすすめる案内も添えられていました。
Cielサイドボード フロートタイプの備考欄にも、扉を閉めた状態ではリモコン操作ができないと書かれています。隠す収納を選ぶなら、中継の方法までが一組でしょう。
選択肢は2つ
ひとつは、扉の中に機器を入れて中継器を使う形。もうひとつは、扉の外や別の収納へ機器を分ける形です。
前者は見た目が整いますが、置く機器が1つ増えます。後者は操作がそのまま使えるかわりに、置き場所を別に確保することになりますね。
どちらを選ぶかで、必要な電源の口数も、端子を用意する位置も変わります。だから、通し方と同じ段階で決めておく話になるわけです。
別の収納に分ける場合
機器を別の場所へ移すなら、同じシリーズのCielサイドボード フロートタイプも選択肢になるでしょう。本体寸法は、W1600×D380×H800とW1200×D380×H800の2サイズです。
ただし、背面の構造はテレビボードと違います。商品画像には、背面にも本体と同じ素材を使うと説明があり、一部にタッカーの跡が残るとも書かれていました。配線用の開口があるという記載はありません。
ビスを打ち込めるエリアは、背面図で斜線で示された上端と下端の帯。テレビボードと同じ感覚でコードを通せる前提にはしないでください。すべての仕様が受注生産45日と記載されていました(2026年9月23日時点)。
配線の位置は、壁の補強と同じ打ち合わせで決める
施工前の打ち合わせとは、壁の補強と配線位置を同じ場で決めて、あとから戻れない順番を作らないための確認です。相手になるのは、壁に手を入れる施工業者です。
出発点は、商品ページの一文
施工についての案内には「専門業者と壁補強、配線位置等を確認いただき設置してください」とあります。壁補強と配線位置が、同じ一文に並べて書かれています。
家具の話と壁の話を分けないでほしい、という案内として読めるでしょう。この記事の組み立ても、その一文から始まっています。
施工業者へ渡すもの
渡すものは4つです。商品の図面、機器の台数、決めた端子の位置、取り付けたい高さ。
商品ページは、購入前に施工業者へ図面を渡し、設置できるか確認するよう案内しています。設置に必要な金具・ビス類は同梱されません。壁の材質や下地の状態で必要な部品が変わるため、施工業者側で準備するよう記載されています。
図面は、オンラインショップの商品ページで確認できます。打ち合わせの前に手元へそろえておくと、その場で話が止まらずに済むでしょう。
決める順番
順番はこうなります。テレビの位置、ボードの位置、端子の位置、機器の置き場所、操作方法。
先にテレビとボードの位置が決まらないと、端子の位置は決められません。逆に端子から決めると、テレビの高さがそれに引きずられます。上から順に落としていくのが、やり直しの少ない形でしょう。
5つのうち、あとから変えられるのは最後の操作方法だけです。前の4つは、壁が仕上がった時点で固定されると考えておきましょう。
壁側の条件は、別に確認が要る
配線の位置が決まっても、壁の側の条件が残ります。施工についての案内には、下地補強の仕様も書かれていました。
「壁の補強は12mm以上の合板(JAS規格)またはコンパネにて下地補強が必要となります」
補強の箇所によっては取り付けができない場合もある、という注意も添えられていますね。壁の下地と補強の条件は、別の記事で扱います。ここでは、配線位置と同じ打ち合わせに載せる項目として押さえておいてください。
取り付けそのものについても、記載は明確です。お客様ご自身での施工は控えるよう案内されています。判断も作業も、施工業者の領域です。
届いた日に配線は終わらない|配送と施工の段取り
配送当日の作業範囲とは、商品が届いた時点でどこまで終わり、どこから施工業者の作業になるかの線引きです。ここを先に見ておくと、日程の組み方が変わります。
配送では配線を行わない
配送の案内画像には「※配線やご自宅の家具の移動は行っておりません」と書かれています。届いた日に、コードがつながった状態にはならないということですね。
配線は、施工業者や電気工事の側の作業になるでしょう。届く日と、壁に付く日は別だと考えておきましょう。
記載を読み合わせておく
同じ商品ページには「開梱・組立・設置 無料で行います」という案内もあります。一方、フロート商品のチェック項目には別の記載が置かれていました。
「テレビボードの設置は行わないため基本的に開梱のみでのお届けになります」
2つの記載は、同じページに並んでいます。配送員がどこまで作業するかを、この記事では断定しません。気になる場合は、注文の前にオンラインショップへ確認してください。
配送日と施工日は、先に合わせる
納期は、選ぶ色と仕様によって違います。表示されるのは、商品ページのカラー選択欄です。在庫のある色は「3-5営業日以内に出荷予定」と出て、入荷を待つ色には入荷予定の月と旬が入ります。注文を受けてから作る仕様は「受注生産45日」です。
同じ色でも、180cmと200cmで届く時期が違う場合があります。
施工業者の日程は、そう自由に動かせるものではないでしょう。注文の時点で、届く時期と施工の予定を並べて確認しておいてください。
よくある質問
フロートテレビボードの配線隠しは、壁の中に通さないと実現できませんか
壁の内部を通す方法のほかに、壁の面に沿わせてカバーで覆う方法もあります。Cielフロートテレビボードは、背面の一部が配線等を通すためのオープン仕様だと商品ページに記載されています。どちらを選べるかは壁の状態によりますので、施工業者に確認してください。
コンセントとアンテナ端子は、どの高さに用意すればいいですか
一律の目安は出していません。テレビとボードの取り付け位置を先に決め、そこへ合わせる順番になるためです。Cielフロートテレビボードの本体は、高さ20cm・奥行31.4cmと記載されています。その帯に入れば裏に隠れ、外れれば壁の面に見えたまま残るでしょう。
フロートテレビボードの背面に配線は通せますか
Cielフロートテレビボード180cm・200cmは、背面の一部がオープン仕様だと商品画像に書かれています。背板がある部分は全面ベタ芯構造で、ビス等を打ち込めるという記載もありました。なお、Cielサイドボード フロートタイプの背面には、配線用の開口があるという記載はありません。
扉を閉めたままレコーダーを操作できますか
商品ページには、扉や引き出しを閉めた状態ではリモコン操作ができないと記載されています。あわせて、リモコン中継器等の利用をすすめる案内があります。扉の中に機器を入れるなら中継の方法まで、入れないなら別の置き場所まで、先に決めておきましょう。
配線の相談は、いつ誰にすればいいですか
壁の補強を決める打ち合わせと同じ場で、施工業者に相談してください。商品ページも「専門業者と壁補強、配線位置等を確認いただき設置してください」と案内しています。端子の増設や移設が絡むなら、電気工事店も含めておくと話が一度で済むでしょう。
まとめ|施工前に決める6項目
打ち合わせに持っていく6項目を、もう一度並べておきます。
- 配線の通し方(壁の中を通すか、壁の外で隠すか)
- コンセントとアンテナ端子の位置と数
- 取り付け高さと、テレビの位置との関係
- AV機器の台数と置き場所
- リモコンの操作方法(扉を閉めて使うなら中継器が要る)
- 配送日と施工日の段取り
決める順番も振り返っておきましょう。テレビの位置、ボードの位置、端子の位置、機器の置き場所、操作方法。この順に落としていけば、あとから戻る場面は減るはずですね。
ここまでの判断材料は、すべて商品ページに公開されているものです。河口家具製作所は1959年に福岡県大川市で創業し、いまも大川で家具づくりを続けています。フロートの商品ページに添えられているのは「MADE in 大川」「MADE in 国産」の表示。
壁の前に浮かぶ一枚が決まると、リビングの見え方は変わるでしょう。夜、テレビを消したあとに残るのは、床まで続く壁の面。そこにコードが一本も出ていない景色は、施工の前の6項目で決まっています。
寸法や納期は、【Ciel】フロートテレビボード200cm【8色柄・柄別注対応可能】の商品ページで確かめられます。180cmを検討するなら【Ciel】フロートテレビボード180cm【8色柄・柄別注対応可能】をご覧ください。置き型もあわせて見比べたい場合は、河口家具製作所オンラインショップのテレビボード一覧から探せます。
河口家具製作所について
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