ペーパーコードベンチの座面をななめ上から見た様子。編み目の上に古書と枝物が置かれている

ペーパーコードベンチのメリット・デメリット|座り心地と選び方

ベンチ

ダイニングの椅子を減らして、ベンチにしたい。そう考えたときに、ペーパーコードのベンチで手が止まる方は少なくないようです。背もたれのないまま、長い食事のあいだ座っていられるのか。紙の紐に大人二人分の体重をかけて、伸びたり切れたりしないのか。

不安の正体は、情報の空白にあります。検索して出てくるのは、椅子の座り心地の話か、素材に触れないベンチ一般論のどちらかでしょう。ベンチは一つの座面に複数人が座る家具で、荷重のかかり方も、座る位置の決まらなさも椅子とは別物です。ところが「ペーパーコード×ベンチ」という条件で書かれた情報は、ほとんど見当たりません。判断がつかないのは当然かもしれません。

ここでお伝えするのは、実際に販売している2型の実測値です。幅120cmで重量6.8kg、40,700円。幅105cmで重量5kg、33,000円。今回取り上げるベンチは、企画と品質管理を河口家具製作所が担っています。1959年に福岡県大川市で創業して以来、暮らしに置く家具を扱ってきました。数字の出どころを示しながら、メリットとデメリットの両方を並べていきますね。

実物のラインナップから見たい方は、河口家具製作所のダイニングベンチ一覧をご覧ください。

ペーパーコードベンチとは?椅子と違う荷重のかかり方

ペーパーコードベンチとは、紙をより合わせた紐を座枠に編み込んだ、背もたれのない長い座面の家具です。椅子と違って複数人が同時に腰かけるため、荷重のかかる位置は日によって変わり、編み目への負担も一点に定まりません。

ペーパーコードベンチのメリット

ペーパーコードベンチのメリットとは、軽さ・通気性・見た目の抜けの三つです。どれも、幅1メートルを超える家具だからこそ効いてきます。

6.8kgという重量が掃除で効く

重量は、幅120cmの型で6.8kg、幅105cmの【Lily】で5kgです。詰め物の入った同じ幅のベンチと比べると、持ち上げやすい重さでしょう。

軽さが効くのは掃除のときですね。ベンチは一枚ものですから、動かせないと下のほこりが取れません。持ち上げて壁に立てかけられる重さなら、床拭きのついでに済ませられます。ラグを敷き直す、模様替えで位置をずらす。そうした場面も一人で完結するでしょう。

長く座っても蒸れにくい通気性

編み目には隙間があります。座面に熱がこもりにくく、夏場に腿が張りつく感じも出にくいでしょう。

ベンチは詰めて座る家具です。隣の人との距離が近いぶん、椅子より体温がこもりやすくなります。座面が空気を通してくれることは、ベンチだからこそ意味を持つ長所かもしれません。

幅120cmでも部屋が重たくならない

幅120cmの家具をダイニングに入れると、それだけで空間が締まって見えることがあります。この座面は薄く、座面の下に床が見えます。

視線がテーブルの下まで通るぶん、同じ面積でも部屋の奥行きが残るでしょう。配膳のたびに引き出しても、脚元が塞がった感じは出にくいですね。

先に知っておきたいデメリット4つ

椅子とペーパーコードベンチで荷重のかかる位置を比べた図解。ベンチは端に片寄ると一部の編み目に負荷が集まる
椅子は座る位置がほぼ決まりますが、ベンチは決まりません。端に片寄って座り続けると、その部分の編み目にだけ負荷が集まります。

ペーパーコードベンチのデメリットとは、由来の異なる四つの注意点です。背もたれのない構造から来る2点と、紙を編んだ座面から来る2点に分かれます。

背もたれがない

長時間の食事や、食後にそのままくつろぐ使い方には向きません。背中を預ける場所がないぶん、姿勢を保つのは自分の体幹です。30分の食事なら気にならなくても、2時間の団らんとなると話が変わってくるでしょう。

回避の方法はあります。壁付けのレイアウトにして、背中を壁やクッションに預けられるようにする。あるいは、テーブルの片側だけをベンチにして、長く座る人は背もたれのある椅子に座る。使う人と使う時間で分けるのが現実的ですね。

座る位置によって編み目に荷重が集中する

椅子は座る場所がほぼ決まっています。ベンチは決まっていません。端に片寄って座り続けると、その部分の編み目にだけ負荷が集まります。

幅120cmの型は、耐荷重160kgと表記されています。ただし、これは静かに座った状態を想定した数値です。飛び乗る、座面の上に立つ、膝立ちで身を乗り出す。こうした使い方は想定の外にあると考えておいたほうがいいでしょう。

座面が硬めで、編み目の跡がつくことがある

クッション材が入っていないため、座り始めは張りのある硬さがあります。薄着で長く座ると、腿に編み目の跡が残ることもあります。

ベンチは毎回同じ場所に座るとは限らないので、当たる位置も一定になりません。気になるなら薄手のクッションを重ねる方法もありますが、通気性という長所はそのぶん薄れるでしょう。

水濡れをそのままにすると跡が残ることがある

紙をより合わせた紐ですから、濡れた状態が長く続くと、その部分だけ色が変わることがあります。

気にかけたいのは頻度のほうですね。ベンチは食卓の真下にあり、複数人が座ります。椅子と比べれば、汁物や飲み物が落ちてくる機会はどうしても多くなるでしょう。布巾がすぐ届く場所にあるかどうかで、結果が変わってきます。

ここまで挙げたのは、紙を編んだ座面と、背もたれのない構造から来る話です。そもそもベンチという家具が我が家の暮らし方に合うのか。来客時にどう使うか、他の家具と比べてどうかを含めた手前の判断は、別の論点になります。そちらは我が家にダイニングベンチは合う?メリット・デメリットと選び方を解説で扱っています。

サイズの選び方|差尺・幅・奥行きを実寸で合わせる

ペーパーコードベンチの選び方の図解。座面高44cm・45cmと天板高70cmの差尺、幅120cmと105cmの着席人数の目安
天板の高さから座面高を引いた差が差尺です。幅は一人分を45〜50cmで見積もると、何人座れるかの目安が出ます。

この座面の選び方とは、差尺・幅・奥行きの三つを実寸で突き合わせる作業です。感覚ではなく数字で決められる部分が、思っているより多いでしょう。

テーブルとの差尺を測る

幅120cmの型は背もたれがないため、高さ44cmがそのまま座面高になります。【Lily】は高さ46cm、座面高45cmと記載があります。

手持ちのテーブルがあるなら、まず天板の高さを測って差を出してください。天板が70cmなら差は25cmから26cm、72cmなら27cmから28cmです。この差が大きすぎるとテーブルが高く感じ、小さすぎると膝が窮屈になります。数字が分かれば、迷いはかなり減るでしょう。

同じペーパーコードの肘なしチェアは、座面高が44cmです。ベンチの44cm・45cmとほぼ同じ高さになりますから、片側をベンチ、向かい側を椅子にしても目線が揃いますね。椅子側に肘掛けを付けるかどうかは座面素材とは別の判断軸になります。その論点はダイニングのアームチェアは必要?肘掛け付きの後悔しない選び方とメリットが参考になります。

テーブル幅より短いものを選ぶ

幅は120cmと105cmの2種類です。テーブルの脚に干渉せず、出し入れできる余裕が残る幅を選ぶのが基本になります。幅150cmの天板に幅120cmのベンチなら、両側に15cmずつ余る計算ですね。

何人座れるかは、大人が並んで腰かけるときの一人分を45cmから50cmで見積もると、目安が出ます。規格ではなく見積もりの置き方ですから、体格や座り方で変わるでしょう。幅120cmなら大人2人、詰めれば大人2人と子ども1人でしょう。幅105cmなら大人2人が目安になります。

奥行きはテーブル下に収まるか

奥行きは38cmと36cm。同じペーパーコードの肘なしチェアは奥行57cmですから、20cm前後の差になります。食事が終わったらテーブルの下へ押し込めるぶん、通路を確保しやすいでしょう。奥行きの浅さは、狭いダイニングほど効いてくる寸法かもしれません。

長く使うための手入れ

日常の手入れとは、複数人が座る前提で汚れの付き方を見て、片減りを防ぐ使い方をすることです。椅子より人の手や衣服が触れる回数が多いぶん、乾いた布で拭く間隔も短めになります。編み目に入り込んだほこりは、柔らかいブラシや掃除機のブラシノズルで掻き出してください。

片減りにも触れておきます。いつも同じ端に腰かける癖がつくと、その部分だけ先に伸びてきます。たまに向きを入れ替えて、使う面を散らしておくといいでしょう。素材そのものの経年変化、張り替えという選択肢、寿命の考え方については、ペーパーコードチェアのデメリットは?座り心地と手入れを職人が解説で詳しくまとめています。ベンチにもそのまま当てはまる内容です。

取り扱いのある2型|幅120cmと幅105cmの違い

ペーパーコードベンチ ナチュラル 幅120cm。アッシュ材の脚に編み目の座面を組んだ背もたれのないダイニングベンチ
幅120cmの型。重量6.8kg、耐荷重160kg、40,700円(税込・2026年7月時点)。
Lily ペーパーコードベンチ ナチュラル 幅105cm。脚が細く軽い5kgの背もたれのないダイニングベンチ
幅105cmの【Lily】。重量5kg、座面高45cm、33,000円(税込・2026年7月時点)。

取り扱いのある2型とは、耐荷重160kgの幅120cmと、5kgと軽い幅105cmの【Lily】です。価格は40,700円と33,000円。それぞれ2色を用意し、どちらも組み立て不要の完成品でお届けします。

価格はいずれも税込、2026年7月時点のものです。仕様や価格は変更されることがありますので、購入前に各商品ページでご確認ください。

幅と色の違いを並べて比べたい方は、河口家具製作所のダイニングベンチ一覧から見ていただけます。

よくある質問

ペーパーコードベンチの座り心地は、背もたれがないぶん疲れますか

食事のあいだ座るだけなら問題になりにくく、疲れが出るとすれば食後も居続けたときでしょう。分かれ目は、背もたれの代わりになるものが後ろにあるかどうかです。壁付けのレイアウトにできる部屋なら、壁やクッションに背を預けられるぶん、長く座る使い方にも対応しやすくなります。座面の当たりは硬めですが、腰を下ろす位置が毎回ずれるため、一点に当たり続けにくいのは椅子との違いですね。

子どもが座っても大丈夫ですか

幅120cmの型は、耐荷重160kgと表記されています。座って使うぶんには余裕のある数値でしょう。ただし飛び乗る、座面の上に立つといった使い方は想定されていません。【Lily】(幅105cm)は商品ページに耐荷重の記載がないため、購入前に商品ページでご確認ください。

食卓の真下にあるベンチは、椅子より汁物が落ちやすいですか

複数人が座り、テーブルの真下に座面があるぶん、椅子より落ちてくる機会は増えます。布巾が届く場所にあるかどうかで、結果が変わってくるでしょう。

編み目がほつれたら直せますか

フレームが健在であれば、座面だけ編み直せます。可否と費用は製品と傷み方によって変わりますので、購入したショップへ座面の写真を添えてご相談ください。編み直しの考え方はペーパーコードチェアのデメリットは?座り心地と手入れを職人が解説にまとめています。

ペーパーコードのベンチは何年くらい使えますか

年数では判断しにくく、座面の状態を見るほうが確実です。確かめ方は簡単で、座面の端と中央を手で押し比べてみてください。沈み方に差が出てきたら、使う面を入れ替えるか、状態を見てもらう時期にきています。素材としての考え方はペーパーコードチェアのデメリットは?座り心地と手入れを職人が解説にまとめています。

まとめ

ペーパーコードベンチのメリットは、6.8kgという軽さ、編み目の通気性、座面の下が抜けて見える軽やかさの三つです。デメリットは四つあります。背もたれがないこと、座る位置による荷重の集中、座面の硬さ、そして水濡れを残したときの跡です。

どれも素材と構造から来る性質で、避けようがないぶん、先に知っておけば付き合い方が決まります。長く座る人は椅子、短く座る人はベンチ。こぼしたら早めに拭く。たまに向きを入れ替える。この程度の心づもりがあれば、この大きさの家具を入れても圧迫感の出ないダイニングになるでしょう。

サイズと色を実物で確かめたい方は、河口家具製作所のダイニングベンチ一覧をご覧ください。

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