回転式ダイニングチェアは本当に便利?メリット・デメリット・選び方を解説

チェア

家族で食卓を囲むとき、椅子を引いたり戻したりするのが面倒だと感じることはありませんか?

とくに子どもの宿題を見たり、食後にPCで作業をしたりと、ダイニングテーブルを家族の多目的スペースとして活用する家庭では、立ったり座ったりする回数が自然と増えます。

そうした日常の小さな不便を解消できると注目されているのが「回転式ダイニングチェア」です。椅子を回すだけでスムーズに立ち座りできる一方で、使い方によってはデメリットも生じることがあります。

本記事では、回転式ダイニングチェアの特徴から選び方のポイントまで、購入前に知っておきたい情報を詳しく解説します。

回転式ダイニングチェアのメリット

回転式ダイニングチェアには、一般的なダイニングチェアにはない便利な特徴があります。家庭での使用をイメージしながら、主な5つのメリットを順に解説していきます。

立ち座りが楽

回転式ダイニングチェアの最大の魅力は、立ち座りの動作が楽になることです。

一般的な椅子では、座るときに椅子を引き、立つときに椅子を押し戻す必要があります。回転式なら座面を回すだけで済むため、スムーズに立ち座りができ、毎日の暮らしがぐっと快適になります。

肘掛け付きのタイプであれば、立ち上がる際に肘掛けに手を添えられるため、さらに負担を減らすことが可能です。

また、子どもにとっても椅子を引く力がいらないため、自分で座ったり立ったりしやすくなります。

身体の向きを変えやすい

食事中にリビングのテレビを見たり、隣の家族に料理を取り分けたり、後ろにある物を手に取ったりしたい場面は少なくありません。回転式チェアなら、座ったままでも簡単に身体の向きを変えられるため、そうした動作をスムーズに行えます。

この機能は、とくにダイニングとリビングがつながったLDK空間で役立ちます。食事をしながらリビングで遊ぶ子どもの様子を確認したり、キッチンで料理をしている家族と自然に会話を続けたりできるため、暮らしの快適さが増します。

さらに、椅子を引かずに向きを変えられることで、家族同士のコミュニケーションがよりスムーズになり、団らんの時間が一層充実したものになります。

床を傷つけにくい

通常の椅子を引いたり戻したりすると、どうしても床に擦り傷がついてしまいます。とくにフローリングでは椅子の脚によるダメージが目立ち、家庭の悩みになりがちです。

回転式ダイニングチェアは椅子そのものを動かす必要がほとんどないため、床の傷を大幅に減らせます。賃貸住宅に暮らす家庭にとっては、退去時の原状回復費用を抑えられる可能性がある点も安心材料になります。

また、ラグやカーペットを敷いている場合でも、椅子を引くときに起こるずれやしわを防げるため、インテリアをきれいな状態に保てます。

省スペースで済む

一般的なダイニングチェアでは、椅子を引くためのスペースが必要です。快適に立ち座りするためには、椅子の後ろに60cm程度の空間を確保しなければなりません。

一方で、回転式チェアなら椅子を引かなくても座れるため、このスペースを用意しなくても済みます。結果として、同じ広さのダイニングでも空間を広く使えるようになります。

通路の幅をしっかり確保できることで、家族が動きやすくなり、暮らしやすい環境を整えられます。

仕事や趣味用の作業椅子と兼用しやすい

現代の家庭では、ダイニングテーブルを食事だけでなく、テレワークスペースや子どもの学習スペースとして活用することが増えています。

回転式ダイニングチェアは、まさにこうした多目的利用におすすめです。身体の向きを自由に変えられるため、資料を手に取ったりプリンターに向かったりする動作がスムーズになり、オフィスチェアに近い感覚で在宅ワークの効率を高められます。

さらに、子どもが宿題をするときも教科書やノートを切り替えて使いやすくなります。食事、勉強、仕事を一台の椅子でこなせるため、経済的な面でも空間の有効活用という面でも大きなメリットがあります。

回転式ダイニングチェアのデメリット・注意点

便利な回転式ダイニングチェアにも、知っておきたいデメリットがあります。購入してから後悔しないために、あらかじめ注意点を確認しておきましょう。

相性の悪いテーブルがある

回転式ダイニングチェアの最大のデメリットは、テーブルとの相性を選ぶことです。

とくに4本脚タイプの一般的なダイニングテーブルでは、回転させたときに椅子の肘掛けや背もたれがテーブルの脚にぶつかる可能性があります。その結果、せっかくの回転機能を活かせないだけでなく、椅子やテーブルに傷をつける原因にもなります。

一方で、T字脚や1本脚のテーブル、円形テーブルなどは回転式チェアと相性がよく、動きが妨げられません。すでに家庭で使っているダイニングテーブルに合わせる場合は、購入前に必ず椅子を実際に回転させて、干渉しないかを確認しておくことが大切です。

回転軸が劣化しやすい

回転式チェアは構造上、回転部分(回転盤)が劣化しやすいという特徴があります。

長く使い続けると、摩擦によって金属部分が疲労し、回転がスムーズでなくなったり異音が発生したりすることがあります。さらに、子どもが遊び感覚で椅子を回し続けると、通常より早く劣化が進む可能性があります。

こうした不具合が起きた場合は、一般的な椅子の修理とは異なり、専門的なメンテナンスが必要になるケースがあります。購入を検討する際には、保証内容やアフターサービスがどの程度整っているかを確認しておくと安心です。

重くて持ち運びにくい

回転式チェアは回転機構を内蔵しているため、一般的なダイニングチェアよりも重量があります。掃除のときに椅子を持ち上げて移動させたり、模様替えで配置を変えたりするときに、重さが負担になる場合があります。

一方で、キャスター付きの回転式チェアを選べば、移動の手間を軽減できます。ただしキャスターが床を傷つけるリスクがあるため、使用する際は注意が必要です。

価格が高くなりやすい

回転式ダイニングチェアは回転機構という特殊な機能を持つため、一般的な椅子と比べて価格が高くなる傾向があります。

とくに高品質な回転機構や本革などの上質な素材を使用したものは、10万円を超える商品も珍しくありません。ただし、近年はリーズナブルな価格帯の商品も増えており、3〜5万円程度で購入できるものも多くあります。

購入を検討する際は、価格だけに注目するのではなく、機能性や耐久性を含めた総合的なコストパフォーマンスを考えることが大切です。

選択肢が限定されやすい

回転式ダイニングチェアは回転機構を備えているため、一般的な椅子に比べてデザインや色のバリエーションが少ない傾向があります。

ただし、近年は多様なデザインの回転式チェアが登場しており、北欧風、モダン、和モダンなど、さまざまなスタイルから選べるようになっています。

回転式ダイニングチェアが向いている人・向いていない人

ここでは、メリット・デメリットを踏まえて、回転式ダイニングチェアがどのような方に適しているかを紹介します。

回転式ダイニングチェアが向いている人

回転式ダイニングチェアが向いている人は以下のとおりです。

  • 子どもや高齢の家族がいる家庭
  • ダイニングスペースが限られている家庭
  • ダイニングテーブルを多目的に使う家庭
  • 床を傷つけたくない家庭

こちらの記事では、ダイニングチェアのおすすめ5選をご紹介しています。押さえておきたいポイントも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

回転式ダイニングチェアが向いていない人

回転式ダイニングチェアが向いていない人は以下のとおりです。

  • 椅子の配置を頻繁に変える家庭
  • 4本脚のダイニングテーブルを使っている家庭
  • デザインのバリエーションを重視する家庭

回転式ダイニングチェアを選ぶ際のチェックポイント

回転式ダイニングチェアを購入する際は、以下のポイントを確認して、失敗のない選択をしましょう。

回転の角度

回転式チェアには、360度自由に回転するタイプと、特定の角度で自動的に正面に戻る「オートリターン機能」付きのタイプがあります。

360度回転タイプは、どの方向にも身体を向けられる自由度の高さが魅力です。一方で、オートリターン機能付きは立ち上がったときに自動的に椅子が正面を向くため、ダイニングの見た目をすっきり保てます。

生活のなかでどのように使うかをイメージして、家庭に合ったタイプを選ぶことが大切です。

テーブルとの相性

購入前に確認しておきたいのが、今使っているダイニングテーブルとの相性です。

まずは、椅子の肘掛けがテーブルの下に収まるかどうかをチェックする必要があります。収まらない場合、椅子を十分に寄せられず、食事のときに使いにくくなる可能性があります。

次に、椅子を回転させたときにテーブルの脚や天板にぶつからないかを確認します。とくに4本脚のテーブルでは干渉しやすいため注意が必要です。

ダイニングセットとして購入する場合は相性の心配がありませんが、椅子だけを購入する場合は必ず実物を試して、問題がないかを確認しておくと安心です。

キャスターの有無

回転式ダイニングチェアには、固定脚タイプとキャスター付きタイプの2種類があります。

キャスター付きは移動がしやすく、掃除のときにも役立ちます。さらに、ダイニングテーブル周りでの位置調整も簡単に行えるため、家族が集まる場面で使いやすさを感じやすいタイプです。

一方で、キャスターによってはフローリングに傷がつく可能性があります。床を保護したい場合は、ウレタン製など床に優しい素材を選ぶと安心です。ストッパー機能が付いたキャスターを選べば、食事中の安定性も確保できます。

肘掛けの有無

肘掛けの有無は、椅子の使いやすさと座り心地に大きく影響します。

肘掛け付きの椅子は立ち座りがしやすくなり、長時間座っても腕が疲れにくくなります。とくに在宅ワークや勉強で使用する機会が多い家庭では、肘掛けがあることで快適さを大きく高められます。

一方で、肘掛けがない椅子はテーブルに収めやすく、圧迫感を与えにくい点がメリットです。さらに、子どもから大人まで体格を選ばずに使いやすい利点もあります。

購入を検討する際は、家族構成や主な使用目的を踏まえて、自分たちに合ったタイプを選ぶことが大切です。

木材

回転式ダイニングチェアの座面と背もたれには、さまざまな素材が使われています。それぞれの特徴を理解して、ライフスタイルに合った素材を選びましょう。

<h4>木材</h4>

木材を使った回転式ダイニングチェアは、天然木ならではの温かみがあり、経年変化による色や質感の美しさを楽しめます。ナチュラルテイストやカントリー調のインテリアとの相性もよく、家庭のダイニングをやさしい雰囲気に仕上げられます。

ただし、定期的なお手入れが必要で、水分に弱いという面もあります。

金属

金属では、スチールやアルミニウムなどの金属フレームはモダンでスタイリッシュな印象を与えます。耐久性が高く、メンテナンスが比較的簡単なのもメリットです。とくにスチール製の椅子は強度に優れ、重量のある人が座っても安定感があります。

ただし、金属特有の冷たさを感じる方もいるかもしれません。

ファブリック

ファブリックでは、布地の座面は肌触りがよく、豊富なカラーバリエーションから選べるのが魅力です。クッション性があり、長時間座っても疲れにくいという利点もあります。

ただし、汚れが付きやすく、とくに食べこぼしなどのシミは除去が困難です。子どもがいる家庭では、撥水加工が施されたファブリックや、カバーが洗えるタイプがおすすめです。

レザー・合皮

本革は高級感があり、使い込むほどに風合いが増していきます。水をこぼしてもすぐに拭き取れば染みになりにくいため、日常使いでも安心して取り入れられます。

一方、合皮(PUレザーやPVCレザー)は本革の質感を再現しつつ、価格を抑えられる点が魅力です。お手入れも簡単で、食べこぼしなどの汚れに強いため、家族で使うダイニングチェアに適しています。

プラスチック

プラスチック製の椅子は軽量でお手入れがしやすく、カジュアルな空間に合わせやすい特徴があります。カラフルでポップなデザインも多く、個性的なインテリアを演出できます。

価格が比較的リーズナブルで、汚れても水洗いできるため、子どものいる家庭でも安心して使えます。ただし、高級感を重視する場合は、木材やレザーと比べて物足りなく感じることがあります。

保証・アフターサービス

回転式ダイニングチェアは構造が複雑なため、保証やアフターサービスの内容を確認しておくことが大切です。

回転部分の故障や不具合は専門的な修理が必要になることが多いため、メーカー保証の範囲や期間を事前に把握しておきましょう。さらに、修理に対応してもらえるか、部品交換が可能かといった点も重要になります。

完成品か組み立て式か

回転式ダイニングチェアには、完成品として届くタイプと、自分で組み立てるタイプがあります。

完成品は届いてすぐに使える手軽さが魅力で、組み立ての手間や失敗の心配がありません。一方で、組み立て式は価格が比較的抑えられ、配送コストも軽減できる傾向があります。

組み立て式を選ぶ場合は、作業の難易度や必要な工具を事前に確認しておくことが大切です。

設置場所の広さ

回転式チェアを設置するときは、椅子そのもののサイズだけでなく、回転するために必要なスペースも考慮することが欠かせません。

椅子の回転径を確認し、周囲の家具や壁との間に十分な空間があるかをチェックしましょう。さらに、隣同士の椅子の間隔も意識して、回転が妨げられない距離を確保することが大切です。

購入前には必ず設置場所を採寸し、椅子の仕様と照らし合わせて問題がないかを確認しておくと安心です。

食事シーン以外でも使える!回転式ダイニングチェアのおすすめ

ここでは、そんな幅広いシーンで使いやすい回転式ダイニングチェアのなかから、株式会社河口家具製作所の商品を紹介します。

【ME回転チェア】リターン機能が便利!脚元スッキリ座面ゆったりな回転式チェア

株式会社河口家具製作所がご提案する「【ME回転チェア】ダイニングチェア」は、現代の暮らしに寄り添う機能とデザインを兼ね備えています。

最大の特長は、セミオートリターン機能です。立ち上がった際に座面が自然に正面へ戻るため、ダイニング全体の印象をすっきり保てます。「椅子がバラバラの方向を向いて見た目が気になる」「毎回向きを直すのが面倒」といった悩みを解消します。

座面の高さは440mmで、一般的なダイニングテーブルに適したサイズになっています。ゆったりとした座面に加え、脚元はコンパクトな設計にしており、在宅ワークやお子さまの学習など長時間の利用でも快適に過ごせます。

素材は、肌触りのよいスムーステック(ファブリック)と、お手入れが簡単なPU(合成皮革)の2種類から選べるため、家庭のライフスタイルに合わせて選択できます。

脚部には耐久性に優れたスチールを採用し、安定感を確保しています。細部まで丁寧に仕上げているため、長く愛用できる一脚としてご使用いただけます。

【ME回転チェア】の詳細は、こちらのページからご覧ください。

まとめ

回転式ダイニングチェアには、立ち座りのしやすさや床の傷防止、省スペース性といった多くのメリットがあります。一方で、テーブルとの相性や価格面など、注意しておきたい点も存在します。

大切なのは、自分や家族のライフスタイル、設置環境に合った一脚を選ぶことです。とくにダイニングテーブルとの相性は、購入前に必ず確認するようにしましょう。

株式会社河口家具製作所では、皆さまの暮らしに寄り添える回転式ダイニングチェアをご用意しています。品質とデザインにこだわった商品を、安心の保証とともにお届けしています。ぜひ一度、当社オンラインショップをご覧ください。

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